中部地区中材業務研究会

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第62回中部地区中材業務研究会でのQ&A
 62回研究会の質疑応答について、膨大な記録を当研究会の役員さんが作成していただいたので掲載させていただきます。

 

【講演?】

リコール回避の重要性 〜リコールシステムを構築して明らかになったもの〜

愛知県身体障害者コロニー中央病院 手術・中材 専門員 感染管理認定看護師 脇 真澄

Q1:今回の訓練では、ACが二台あったためすぐに再滅菌をすることができたが、EOGやステラッドのように一台しかないものだった場合はどうするか?

A1:EOGはBI判定が出てから払い出している。しかし、ステラッドについては、現在システムを考え中である。

Q2:ヒューマンエラーでBI・CIを入れ忘れた場合は?

A2:基本的には再滅菌を行う。しかし、緊急時など状況に応じてできない場合もあると思う。

 

【講演?】

滅菌包装の重要性(ISO11607に準拠して)

株式会社ニチオンマーケティング部 VP製品担当部長 古賀 征二

Q1:先端の尖ったもの例えば眼科剪刀などは、先をチューブで保護したりしている。また、重たいものは二重パック包装にしているが考え方についてはどうか?

A1:先端の尖ったものの包装は、非常に難しい。今回は紹介していないが、SMS不織布という素材を使用して先端保護が簡単にできるものがあり、それをお勧めする。

重い器材の滅菌バッグの二重包装は、強度からいえば不織布でのラップが一番。滅菌バッグを展開するときに清潔野が狭くなったり、バッグが破れたり、開けるときに不潔にする確率が高いので、滅菌コンテナなども有効。

【研究発表】

1.口腔外科外来器械の中央化への取り組み

日本ステリ株式会社 名古屋第二赤十字病院 中央滅菌センター所属 課長 米谷 隆志

Q1:外来のハイスピード滅菌器を使用した滅菌方法と高水準消毒薬を使用した消毒方法があるが、現場の外来の医師や歯科衛生士の協力はどうだったか?

A1:本来口腔外科で使用する物品は、口腔内で使用するものなので、滅菌までは必要ないのではないかと言う考え方だった。滅菌について話し、コミュニケーションが取れていくことで滅菌についての理解もされ、医師も歯科衛生士も協力的になった。歯科衛生士も口腔ケアに時間がとれるようになったと言っているので良かったと思っている。

 

2.滅菌業務で家庭用洗剤を使用してはいけない理由とは?

株式会社エフエスユニマネジメント 京滋中材研究会役員 久保木 修

Q1:ちなみに家庭用洗剤とは?

A1:キュキュットやジョイなどのこと。

 

3.シングルユース製品の再生処理についての当院の取り組み〜再生処理、再使用基準を明確にして〜

伊賀市立上野総合市民病院 中央材料室 前田きよ美

Q1:高額なシングルユースの医療機器の再滅菌をやめるということについて、医師の反対などがあったか?

A1:院内の感染防止対策委員会を通したこともあり、最初はめんどうくさいという声もあったが、一覧表に載っていないものは、医師の方から中材に確認してくれるということもあり、また、現場の看護師も表を見て判断し協力してくれたので特に反対勢力はなかった。

機能評価受審時は、再滅菌禁止なのでマニュアル等は出さない方が良い。しかし、グレーの部分を明確にしておくことは大切。

 

4.手術使用後の器械の洗浄評価を行って〜直接判定法:アミドブラック10Bを使用して〜

高山赤十字病院 手術室 平腰 知代子

恒温槽プラスWDもしくは超音波洗浄装置の、それぞれの洗浄評価を行ったがなかなかきれいになっていないということがあった。例えば突然アミドブラックをやったら、どうしても元々堆積している汚れを染色してしまうということもあるので、今度直接法を行うときは、リフレッシュ洗浄してから行うのがいいのではないかと思う。

 

5.滅菌物管理の改善に向けた取り組み

三重県厚生連 鈴鹿中央総合病院 手術室 野村 有美

Q1:病棟への調査の頻度はどのくらい?

A1:行けるときは、1〜2ヶ月に一度ほど。担当スタッフを決めて、調査に行っている。

中材通信などのパンフレットを作成し配布している。現場で滅菌物をどのように保管管理しているのかということを、中材から現場へ出向いて現場での管理また現場スタッフへの滅菌などについての教育も必要。

 

6.工程試験用具 (PCD:Process Challenge Device) の有効性について

愛知県厚生連 江南厚生病院 中央滅菌課 看護師長 感染管理認定看護師 仲田 勝樹

Q:.BIは週一回ですか?

A1:BIは、以前は毎日一回だったが、現在は週一回行っている。PCDは毎回行っている。

Q2:BIを毎日から週一回にし、PCDを毎回行うことについて経済的にはどうなのか?

A2:PCDを導入の際には経済的なことでコスト計算も考えた。テストパックで使用するタオルをたたむための人件費なども考え、10年スパンで同等もしくは安くなるとなった。

 

【特別講演】

新棟移転と感染管理〜中央材料室を中心に〜

旭川赤十字病院 感染管理室 看護副部長 感染管理認定看護師 平岡 康子

Q1:注射時のトレイなど患者に使用したものの洗浄はどうしているか?

A1:トレイは普通に洗浄。駆血帯はゴムをアルコール綿で拭くなどする。血液が多量に付いたときは、廃棄する。

 

【日頃の疑問や悩みを解消!Q&A】

愛知県厚生連 海南病院 医療安全管理部 感染対策室 看護師長 感染管理責任者 島崎 豊

<洗浄>

Q1:クーマシーによる直接洗浄評価で200μg以上残存する場合があるが、「洗浄剤を変更すべきか?」

「洗浄時間・温度を見直すべきか?」「前処置として酵素系洗剤に浸漬すべきか?」

A1:洗浄する器材は乾燥させないことが大切。予備洗浄剤をスプレーするとか、事前に酵素系洗剤に浸漬してから洗浄するのがポイント。これらを実施してから洗浄評価してください。

 

Q2:酵素系洗剤を使用する際、一度温度が下がると効果がないと聞いたがその理由は?

A2:酵素系洗剤を使用する場合、一度温度が下がると酵素活性が低下するので、それは良くないと言われています。一度温度を上げたらそれを維持するようにしてください。詳細については洗浄剤メーカーに確認してください。

 

Q3:超音波洗浄でガラスの注射器を洗浄してもよいか?

A3:良い。超音波洗浄は硬い素材のものならプラスチックでも洗浄可能です。

 

Q4:ノンクリティカル器材の洗浄にジョイを使用している。洗浄剤として何かおすすめはないか?

A4:ノンクリティカル器材はいろいろあるが、たとえば食器類やコップなどは家庭用洗剤でもよいと思う。しかし、鋼製小物などは医療用の洗剤とか酵素系の洗剤を使ってください。

 

Q5:WDを使用する際、アルカリ洗剤では器械が錆びているときがある。酵素系洗剤ではだめか?

A5:アルカリ系洗剤の方が洗浄力はあります。器械に錆が出るということは、洗剤の質が悪いかもしれません。まず、施設で使っている鋼製小物の器材にもともと錆がないことを確認します。もしあるのならきちんと錆除去剤で処理してから、それでも錆が出るようならアルカリ洗剤を変えてみます。器材に優しい洗剤もあるのでそれに変えて、それでもだめなら段階的に酵素系洗剤に変えていってください。

 

Q6:ウロ(泌尿器)で使用する吸引嘴管の液だまりの部分に汚れが残り、プラズマ滅菌後のケース(パック?)内に汚れが吹き出す。洗浄にブラシを用いているが何かよい方法はないか?

A6:管状用の洗浄機があればいいのですが、ない場合はブラッシングを行います。まず浸漬洗浄を行ってブラッシングします、可能なら超音波洗浄を行ってください。

 

Q7:使用済み器材の回収容器の洗浄はどのようにすべきか?WDを使用するとしたら設定はどのようにすればよいか?(現在お湯で洗浄後アルコール清拭)

A7:お湯で洗うのであれば洗剤を使って洗います。器材の回収容器は、アルコール清拭は不要です。このような容器は清浄化されていれば問題はありません。器材に予備洗浄剤を使って回収すれば、汚れは乾燥しないので、回収容器の中の汚れは水道のシャワーで軽く流すだけでも結構きれいになります。WDを使用すると、容量にもよるが、一度に回収容器はたくさん洗えません。そのため、毎回、回収後WDで洗うことはできないと思うので、あまりおすすめできません。

 

Q8:現場でどの程度の処理をしたら中央化していくことになるのか?(各部署で使用後の器械を水に浸けた後ビニール袋に入れ、中材に提出するのはただの前処理?一次洗浄?)

A8:中央処理というのは、現場で使用しているものすべて中材で洗うわけではありません。まず、滅菌するものは現場では洗わないこと。使用後の器材を密閉容器に入れて予備洗浄剤などをスプレーして中材で洗浄することが中央処理化なので、すべての器材が対象ではありません。すべての器材を中材で洗うのが理想ですが、まずは滅菌する器材を中央処理するのが第一歩です。

 

Q9:眼科器材について洗浄の超音波洗浄機(浸漬無・水のみ)で3〜5分これで汚れは落ちているのか?

A9:まず、直接判定法で洗浄評価を行って評価します。目で見てきれいでもアミドブラックでは結構青いということがあるので、現在行っている洗浄をきちんと検証することが大事です。超音波洗浄3〜5分では少し不十分。5〜10分くらいは必要です。

 

Q10:WDで洗浄する際、はさみ・ノミ・リュウエルは他の鋼製小物とは別の籠に入れて一緒に洗浄している。分ける必要はあるか?

A10:分ける必要はないと思う。ただ、はさみとかノミとかの先端が当たって刃を破損しないように工夫すれば、一緒に洗浄しても構いません。

 

Q11:WDで最短時間で洗浄するにはどのような条件なら良いか?

A1:.短縮コースでは洗浄できません。家庭の洗濯機で洗うことを考えても、半分の時間で洗濯すること綺麗になりません。洗浄には洗剤との接触時間が必要になるので、やはり時間短縮ということは考えものです。

 

Q12:プラスチックやゴム製品の再使用物を浸漬しているが必要か?

A12:汚れの度合いにもよるが、頑固な汚れの場合は浸漬洗浄してからブラッシングします。汚れが少ないまたは、汚れの乾燥もないというものであればブラッシングのみでもいいと思います。

 

Q13:洗浄後に使用する熱やけ除去剤は乾燥を早めるためにエアーで飛ばしたりタオルで拭き取ってよいか?

A13:熱やけ除去剤というのは酸性洗剤です。これで処理をしたら、もう一度洗わないとだめです。熱やけ除去剤が残っている状態でACをかけると錆が発生したりするので、錆除去剤や熱やけ除去剤を使用したら通常の洗浄を行ってください。

 

Q14:超音波洗浄機に適さない材質は何か?(プラスチックは適切?)

A14:柔らかい素材は適さない。ゴムとかシリコンとか柔らかい素材のものは向かない。あと硬い素材であれば、ガラスでもプラスチックでもOKです。

 

Q15:時間外手術の器械を翌日に洗浄する場合、蛋白凝固阻止スプレーと洗浄剤に浸漬するのではどちらが良いか?浸漬する場合錆の心配はないか?

A15:一晩浸漬するのはよくない。タンパク凝固防止スプレーをスプレーして密閉容器で保存し、翌日洗浄する方がいいと思います。

 

Q16:目視判定で分からない汚れの残存は何か問題を引き起こすことがあるか?

A16:器材に残存する汚れは、滅菌不良や術後の不明熱、創部の癒着、縫合不全などの原因となることが指摘されています。目で見てきれいでもアミドブラックで染めてみると真っ青ということがあるので、直接判定法で検証して残留タンパク質量が200μg以下ぐらいあればいいように考えてください。

 

Q17:乾燥しにくい内腔のある器械類の乾燥状態の確認方法について何か良い方法はあるか?

A17:内腔の乾燥状態の確認は困難なので、管腔器械はチューブ乾燥機とかエアガンとか吸入器とかでエアーを送って十分乾燥させてください。

 

<消毒>

Q1:除菌剤バスマジックリンでお風呂を消毒しても良いか?

A1:除菌剤で消毒することはできません。誰が入ってもお風呂を消毒する必要性はありません。お風呂用の洗剤バスマジックリンのような洗剤で洗い流してください。

<滅菌>

Q1:EOGの時、滅菌バッグにクラス4のCIを入れるのは適切か?(BIの代わりになるか?)

A1:滅菌のガイドラインとかでは、各滅菌包装材にはクラス4以上のCIを入れなさいということになっているので、お金に余裕のあるところは、単品の滅菌バッグすべてに入れているところもあります。しかし、それはBIの代わりにはなりません。BIは微生物の死滅を確認し、パック内のCIは滅菌条件を確認するので同じ意味合いではありません。

 

Q2:BIを毎回入れなければならない理由を教えてください?

A2:BIを滅菌工程1回ごと毎回入れる必要性はありません。例えばACを5回動かせば5回BIを入れる必要はありません。ガイドラインでは週一回または毎日一回が望ましいとなっているのでそれ以上は必要ありません。

 

Q3:鋭利な物や重たい物は二重パックにしている。内側のパックにシールは必要か?

A3:二重パックの中側のパックをすべてシールすると滅菌剤の浸透性は悪くなり滅菌不良の原因となります。中側のパックをすべてシールする場合は、いろんな滅菌物にパック内にCIのクラス4以上を入れて、いろんな所に置いて評価をしてください。すべての滅菌バッグのCIがきちんと変色することを確認する必要があります。

 

Q4:パックの外側に貼付するラベルを貼りなおすのは不適当か?(パックし直すべきか)

A4:ラベルを間違えて貼った場合は、ラベルを剥がすときに滅菌バッグが劣化することもあるので、パックし直した方がいいと思います。新しく滅菌バッグを交換してください。

 

Q5:歯科領域では全ての器材に滅菌レベルまで必要か?

A5:スポルディングの分類で考えていただいて、観血的な手技をするものは手術と一緒なので滅菌が必要です。それ以外のものは、セミクリティカルかノンクリティカルかで考えていただけたらいいと思います

 

Q6:BIを1〜2ヶ月保管しているが意味があるのか?

A6:使用後のBIは、陰性であればそれは感染性廃棄物の容器に廃棄してください。一般ゴミには入れないでください。長期間保管していなくてもよいので、3時間判定であれば3時間で判定しておくし、さらに12時間・24時間置いておくのもありますが、それは考え方だと思います。1〜2ヶ月間保存しておく必要性はありません。

 

Q7:ACでのハイスピード(ウォッシャー)工程での滅菌保証方法はないか?簡易ACも多用しているが保証の方法は?

A7:ハイスピードは、ウォッシャーステリライザーのことを言っているのだと思います。洗浄して滅菌できる器械です。滅菌保証というのは、BIとかCIとかACでしたらボウィ−ディックテストを組み合わせ、きちんとインジケータで変色するかを確認することが必要です。簡易型のACはフラッシュ滅菌器とかハイスピード滅菌器の場合も専用BIを毎日、クラス5のインジケータを毎回入れて評価する必要があります。

 

Q8:2本以上の鋼製小物は中のパックをカットして二重パックにしているが適切か?

A8:二重パックする必要性があるかどうか。昔からの習慣でやっているということはありませんか。滅菌バッグも丈夫なものも出ていますから、すべてを二重パックにする必要性はないと思います。コストのこともあるので。

 

Q9:手術中に落とした器械をすぐに再滅菌したい場合、用手洗浄後拭き取りハイスピード滅菌しているが適切か?

A9:まず乾燥がしっかりできているかどうか、タオルで拭く程度では乾燥できているとはいえません。例えば、重なりがある部分はまず乾かないので、強制的にエアガンとかで飛ばして乾燥する必要があります。そして、ハイスピード滅菌はなるべく避けてください。この器械しかないという場合以外は通常の滅菌器で滅菌するようにしてください。

 

Q10:滅菌バッグの内側に錆びや汚れがつきやすいメーカーとそうでないメーカーがある。バッグによって違いがあるのか?どちらが優れているのか?

A10:いろんな要因があると思うが、まず器材自体に錆が発生していて、滅菌後に錆が付着することがあります。もう一つは、滅菌器側の影響もあります。滅菌器の蒸気の質が悪かったり、フィルターが劣化している、などが考えられるので、その2点からみていただければいいと思います。滅菌バッグのメーカーによって錆がつきやすいとかそうでないということはありません。器材そのものか滅菌器側の問題だと思います。


Q11:OP用器械(重い物)はACのどこへ入れるのが適切か?布類はどこがよいか?(冊子P24では、布類は2段目になっている)

A11:滅菌のカートの1段目2段目などありますが、これはどこに入れてもそんなに問題はないと思います。ただ、一番下は、温度が上がりにくいし、乾燥も比較的悪いので乾燥不良を起こしやすいということもありますのが、現状のACでしたらどこにおいても問題はないと思います。ただあまり重いものをカートの一番上にのせるとこれは作業者の苦痛を伴うのでこれは考えてほしいと思います。

 

Q12:AC後30分は触らない方が良いのはなぜか?(どのくらい冷やせば良いか?)

A12:いろんな本にいろいろ書かれていますが、やけどに注意すれば触ってもいいと思います。ただ窓を開いたりするカストなどは滅菌が終わってすぐ閉じるという方法や少しさましてから閉じるという方法もあります。どれくらい冷やせばよいかについては、手で触ってやけどしない程度と考えてください。

 

Q13:ACに毎回クラス4のCIをコールドスポットに単独で入れることによる滅菌が保証されるか?(ひとつひとつにCIを入れなければならない理由は何か?)

A13:クラス4のインジケータを裸のままでコールドスポットにおいてもなんの意味もありません。16枚タオルなどのPCDの中に入れて負荷を与えて行わないと意味がありません。

 

Q14:ACの記録紙は毎回貼らなければならないか?(今は束ねて保管)

A14:滅菌器ごと今日一日分の記録紙やインジケータとかを全部そこに貼ル必要があります。機能評価とか保健所の監査などで、滅菌器の記録を見せる時に束ねてあったら探し出しが大変ですよね、きちんと記録紙に貼って管理してください。

 

Q15:滅菌物の積載についてヨーロッパではバッグの紙面同士、フィルム面同士を合わせると午前の講義で聞きました。当院では、紙面とフィルム面を合わせていますが不適切か?

A15:いろんな考え方があります。同じ方向の方がいいという人もいれば、互い違いの方がいいという人もいますが、基本は滅菌バッグを立てること。積み重ねは良くないので、必ず立てて積載します。互い違いがいいのか同じ方向がいいのかというのは、あまり根拠はないかなということです。滅菌剤の浸透性を妨げない積載方法ならあまりこだわる必要はないと思います。

 

Q16:滅菌バッグに期限を書きたい場合どうすればよいか?

A16:滅菌前にシールの欄外に、端の方に油性のマジックで書きます。滅菌後に紙面に記入することは不潔になるので絶対に避けてください。

 

Q17:ACで滅菌する際、水滴(ドレイン)が出ないようにするにはどうしたらよいか?

A17:水滴が残るのは乾燥不良です。滅菌器の積載場所にもよりますが、滅菌物をたくさん詰め込み過ぎという原因の場合もあるし、滅菌器自体の問題もあります。詰め込みすぎとか包装のしかたを変えてもドレインが残るようなら乾燥時間を延長するか、装置メーカーにきちんと点検をしてもらうことが必要です。

 

Q18:新品器械の取り扱いについてEM50℃2時間浸漬、30分以上乾燥させると聞きましたが、内視鏡のワイヤーや鉗子等にも必要でしょうか?

A18:EMとは酵素系洗剤ですが、これに50℃で2時間浸漬する必要はありません。50℃は温度が高すぎるので40℃〜45℃くらいがいいと思います。浸漬時間は1時間くらいでしょうか。

新品器材は特別な洗い方が必要です。酵素系洗剤40℃〜45℃くらいに1時間以上浸漬して、その後超音波洗浄してすすいだ後、潤滑防錆剤をつけて30分以上乾燥させることが必要です。新品のステンレスは、最初の洗い方を間違えると錆が発生しやすくなりますので、このような洗い方をして下さい。内視鏡のワイヤーや鉗子類はそこまでは必要ありませんので通常の洗浄をしたら滅菌でいいと思います。

 

Q19:不織布にテープで固定した滅菌物の有効期限は?

A19:不織布で包む場合は二重包装が基本です。保管する場所にもよるが、1〜3ヶ月ぐらいと幅があります。各々病院で決めればいいと思いますがMaxでも3ヶ月以内でしょうか。

 

Q20:不織布に包んだ器材をパックに入れてはいけないか?

A20:滅菌バッグに入れてもよいですが、不織布を二重に包んでから滅菌バッグに入れると乾燥が悪くなったり蒸気の浸透性が悪くなったりすることがあるので、インジケータをきちんと入れて確認してください。

 

Q21:ACの記録についてはどの程度必要か?(積載物の種類・個数?)

A21:病院によって違います。ロット管理しているところは、そこまではいらないと思うし、書いているところもある。当院ではそこまでやっていません。すべての滅菌物にロット番号をつけて器材の名称とかは書きません。滅菌不良があればそのロット番号を回収することになっているので、そこは考え方だと思います。

 

Q22:放射線滅菌した器械の再滅菌時、EOGは有害といわれているがどうしたらよいか?

A22:PVC(塩化ビニル)製品で放射線滅菌されていたディスポ製品をガス滅菌すると、エチレンクロルヒドリンという反応物質が生成されます。それは人体に有害でエアレーションでも抜けないので、絶対にしないでください。

 

Q23:記録が出ない滅菌器の場合どう対処すればよいか?(CI毎回・BI週1回使用している)

A23:記録紙がない滅菌器もあります。滅菌行程中の温度を読み取ることと時間を見てきちんと記録しないといけません。CIは毎回、BIは週一回使用しているのはよいと思います。真空ポンプのついているACだったらボウィーディックテストを毎日実施してください。

 

Q24:SUDの再滅菌について、どのような規定により実施されているケースが多いか?(回数の設定など)

A24:再滅菌の回数を正の字で記録する施設もありますが、これは現場で判断せずに病院レベルできちんと決めた方がよいと思います。再滅菌したもので、患者の体の中に入れて操作をして不具合があり、患者の健康被害を生じた場合は、裁判になれば病院は負けます、絶対に。。。

外から見て器材の不具合がわかるようなものであれば、ケースバイケースですが、血管の中に入れたり、手術中腹腔内に入れて操作するものは再滅菌すべきではないと思います。

 

Q25:ディスポ製品を使用前に再滅菌してよいか?(3本入りを1本ずつに分けたい)

A25:せっかく滅菌されたものを開封してバッグに入れて再滅菌というのは、やらないでください。

 

Q26:開封したが使用しなかった(術野にも出していない)ディスポ製品は滅菌して良いか?(意見を聞きたい)

A26:何か不具合があって患者の健康被害を及ぼすものは絶対にすべきではない。使用していないにしても。これは個人レベルで決めないで病院レベルで決めたほうがいいと思います。

 

Q27:小さめのバットにセットした器材を不織布に包み、滅菌バッグに入れてACしている。穴のあいたバスケットの方が適切か?

A27:穴あきのバスケットと穴の開いていないバスケット、蒸気の浸透性とかありますが、CIのクラス4のインジケータを入れて評価すれば必ずしも穴あきでなくてもいいと思います。穴あきの方が浸透性はいいですが、穴が開いていない方はだめだということはありません。検証するという意味でもクラス4以上のインジケータをきちんと中に入れて、インジケータが変色していれば蒸気が浸透したということになりますから検証して使用すればいいと思います。

 

Q28:滅菌有効期限は決まったものがあるのでしょうか?

A28:金属製品、カスト類は一週間以内、不織布の二重包装で1〜3ヶ月くらい、手術用の滅菌コンテナは半年〜1年くらいです。滅菌バッグにしたものは理論的には半永久的ですが、あまり有効期限を長くすると、不良在庫や保管中に錆が発生したり、劣化したりするということもあるので3ヶ月くらいが多いです。期限切れでものがいっぱい戻ってくるということは、逆に言うと在庫が多すぎるのかもしれません。

 

Q29:期限切れの滅菌器材はどの工程から再処理すればよいか?

A29:始めから、使用した器械と一緒に洗浄してください。日付のみ書き直して再滅菌はだめです。包装材を変えただけでも再滅菌はだめです。もう一回最初から洗浄してください。期限切れは器材をメンテナンスする意味もあります。

 

Q30:ステラッドのインジケータが一部変色不良の場合、全て再滅菌すべきか?

A30:インジケータが置いてある場所とかすすぎが悪い場合もエラーを起こす場合がありますが、一部変色不良がある場合は、再滅菌した方が安全だと思います。これが頻回に起こるようならメーカーと相談してどういう状況のときに起きるかをきちんと追求してください。比較的多いのが、ステラッドだけでなく他の滅菌器もそうですが、すすぎ不良で、洗剤が残っていてそれがインジケータに影響するということは結構あるようです。

 

Q31:使用頻度が低いセット物は、不織布で二重に包み滅菌パックに入れて滅菌し、6ヶ月を有効期限としている。適切か?

A31:最終一番外側の包装材が滅菌パックであれば6ヶ月というのも問題ないと思うが、不織布に二重に包んで滅菌バッグに入れた状態では、中まで蒸気が浸透したかどうか、滅菌剤が浸透したかどうかわからないので、クラス4以上のインジケータを入れて変色しているかどうかを確認してください。

 

Q32:眼科器材の先端にチューブ保護をしている。滅菌条件が悪くなるか?

A32:チューブを切って先端の細いものを保護したりするが、あまりきつくするのはだめです。ゆるくて外れない程度のものであればそれで滅菌不良が起こるということはありません。

 

Q33:マスクなどをビニール袋に入れて、EOG滅菌にかける際ビニール袋を閉めて行っても効果はあるか?

A33:マスクをガス滅菌する必要性があるかどうか、サージカルマスクとかN95マスク、酸素マスクとかいろいろありますが、通常はマスクを滅菌する必要性はないです。まして、滅菌バッグならわかりますけどビニール袋は滅菌器用の包装材ではく、ビニール袋に包んであればガスは浸透しないので滅菌はされません。基本的にはマスクを滅菌する必要性はないです。

 

Q34:ポリプロピレンの容器に鋼製小物を入れて、EOGやステラッドにかけても滅菌剤は浸透するのか?

A34:この容器は一般に言われているプラスチックの容器のことを言っていると思います。これに鋼製小物を入れてEOGやステラッドにかけてもだめです。専用の包装材でないと滅菌できません。専用のプラスチックの入れ物も売られていますので、それを専用のラップ剤で包んで滅菌するとか滅菌バッグにいれて滅菌しないと滅菌できません。一般に市販されている容器は滅菌容器として使用できません。

 

<その他>

Q1:借用器械の使用後の取り扱いを教えてください。(当院は超音波洗浄機とACしかない)

A1:借用した器械使い終わった後はしっかり洗浄して、超音波洗浄器があればそれを使用してすすいで潤滑防錆剤をつけて乾燥して、返却してください。よくメーカーさんは「滅菌して返せ」と言いますが、滅菌する必要はありません。しっかり洗浄して専用容器に収めれば、そこからの感染はないので滅菌までは必要ないです。しっかり洗って乾燥させて専用の容器に収めれば大丈夫です。

 

Q2:手術室清掃について、OP後の床は水拭きだけで良いですか?

A2:基本的には水拭きだけでは汚れは落ちないので、これだけではだめです。専用の洗剤を使用します。血液が付着した部分は、汚れを取り除いて洗浄剤で清掃します。どうしても消毒したい施設もありますので、そういう場合は血液が付着した部分の汚れを除去してから、次亜塩素酸ナトリウムとかアルコールで部分的に消毒するのはOKだと思います。水拭きだけでは汚れは取れないので、床用洗剤で清掃してください。消毒薬で床全部を消毒する必要性はないです。

 

Q3:中材教育について、基礎講座と定例会以外に何か勧めるものがあるか?教育評価にチェックリストを使用している。他に効果的な方法があれば知りたい。

A3:当研究会では、基礎講座と定例の研究会は年2回あります。中級講座も昨年から1月に始めていますのでそういったものや、メーカーさんとか名古屋では比較的こういった中材に関連したセミナーとかを行っています。後は、是非ともこの冊子を活用して、施設内で勉強会とか伝達講習会とかという形で教育して頂ければと思います。

 

Q4:滅菌されていないBI(コントローラー等)は滅菌後に廃棄した方が良いか?

A4:これは滅菌しなければならないということはないので、感染性廃棄物できれば針捨てボックスに入れて廃棄しても問題はないと思います。気になるようでしたら、滅菌してから廃棄して頂くのが確実です。

 

Q5:ディスポ製品が多すぎる。安心、安全も大切だがエコも考え、直接体内に使用しない麻酔時の蛇管やサプリングチューブ、麻酔バッグ等はリユースできないか?

A5:どうすることがエコかでしょうか、ディスポ製品も結構エコになると思います。たとえば麻酔の器材をリユースする場合には、人の手もかかりますし、電気や洗剤も水も大量に使います。それは目に見えない資源や労力を消費しているので、どう考えるかだと思います。さらにこういったものは中水準消毒以上の消毒が必要になるので、消毒薬とか熱水処理とかが必要です。たしかにディスポ製品は目に見えるゴミは増えますけど、再使用することが必ずしもエコではないということ。あと、安全性の問題もありますので。

 

Q6:血液や尿が付着した手術室の床はどのように清掃したらよいか?(現在水のみで清拭)

A6:洗剤で処理してください。血液・体液が付着したところは消毒を加えます。手袋とかガウンなどのPPEを着用して、血液などを取り除いてからその部分だけを消毒することは良いと思います。床は本来不潔なので、消毒しないで洗浄のみでも床からの感染はありません。

 

Q7:病院機能評価ver.6に関して情報が知りたい。

A7:バージョン6では、中央滅菌材料部門から洗浄・滅菌業務に変わりました。特に求められているのは、中材の職員の教育です。こういった研究会に出ているかどうか、教育や勉強会を定期的にしているかどうかが必ずチェックされます。バージョン5の時は立ち話くらいですみましたが、バージョン6になると、いすに座って20〜30分かけて、あれ出して、これ出して、このマニュアル出してなどとチェックされるようですから、かなり中材に関しては厳しくなっています。教育に関しては、特に厳しくなっています。そして、旭川赤十字の中材部門は5をとったというのは、いろいろな記録や検証というか研究を行って質を上げているという点が5をとった理由だと言われています。いきなり学会で発表するのは大変ですけど、こういった研究会で洗浄評価したとか、滅菌のこういったところを変えたとかありましたら、発表をして頂きたいと思います。それを提示すれば、洗浄滅菌部門で、5がとれるかもしれませんね。

 

Q8:歯科や内視鏡は現場で処理しているが中央化という意味で今後の動向は?

A8:まず歯科ですが、現場で歯科器材を処理するのはちょっと無理ということはあります。ただ、いろいろ器材を増やしたりとか、滅菌可能なハンドピースを買う必要はありますけど、それを中央化すると現場の方たちは本来の業務に専念できます。治療環境が清浄できれいになるといったメリットもあります。あと、内視鏡に関して一部の大学病院とかでは中央化しているところもあります。中央化しようとすると、内視鏡がすごくたくさん必要になります。内視鏡一本は、うん百万です。病院によっては内視鏡技師さんがいて、そういった専門家の人たちが洗浄を行い現場で対応しているところもあります。大きな病院でしたら中央化はそれでいいとは思いますが、かなりの数のファイバーが必要となります。

 

追加

1.BIについて。基本的にはBIはテストパックに入れて、タオルとかディスポのものに入れて評価して、滅菌条件というのは、たとえばACでしたら135℃分とか10分とか決まっていますよね。それをかってにいじってはだめです。その滅菌の時間とか条件をもし変えるのであれば、メーカーに相談をしてやらないと、勝手に134℃を5分にして「データでは135℃2分で死滅するから、じゃあ3分でいいじゃない」ではだめです。これはなぜかと言いますと、滅菌器に積載する滅菌物の種類や料はいつも違います。同じものを入れているわけではないです。すべて包装しています。滅菌時間等は安全域をとって長めにしていますので、それを勝手にいじらないでください。滅菌時間等を短縮すると滅菌ができなくなります。

 

2.ラップ材で包むとき、封筒状に包むやり方と、斜めにやるやり方があります。最後折り返して止める場合、三角形のところをラップ材の中に入れ込んでテープで止める場合と中に入れ込まないで止める場合では、滅菌効果に対して差はありません。包んだラップ材が取れないようにテープで止めればどちらでもいいと思います。

 

3.滅菌パックのシールについて、今日のスライドでシール部分が三重になっている製品がありました。日本のシーラーは幅が広くシールされる製品が多くなりましたが古いタイプでは、非常に幅の狭いタイプの製品があり滅菌中にパンクしたりしますから、二重三重くらい広めにシールするのが大事かなと思います。 

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コメント
from: -   2016/01/06 4:02 PM
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